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3つの山





速読を習っていて一番不安な事は、次のステップが見えないと言う事です。私自身が習っていた時も同じ感想を持ちました。一体、次はどこへ行くのだろうと言う事が良く分からないのです。

教えてくれる先生に聞くと、「まあ、そんなに焦らないで」等おっしゃられたりするわけですが、大枚はたいて、後いくら受講料がかかるんだろう、と私などは不安に思っていました。

きっと、深い意味があるのだろうけれど、私のようなせっかちな人間にとりましては、焦るなと言われれば言われるほど、焦ってしまう訳ですから、少しゴールという物をはっきりさせても良いのではと思います。

そこで、少しキム臭い分類にはなるのですが、速読にはいくつかの山を考えてみたいと思います。

最初の山は、以前説明した「音読を越える」と言う山です。前も言ったと思うのですが、この山はさほど高い山ではありません。大体、早口な人は1分間に1000文字近くで話すのですから、2000文字弱と言うスピードは、未だ速読と呼べるようなスピードではないと思います。

続き増しての山なのですが、ここからが少ししんどいかなーと言う山です。それは、複数行を読む教室で良く問題となる山なのですが、2行読みを初めて体験する時です。私の経験からだと4000文字前後がその山にあたると思います。

ここを越える事がつらい理由は、この間の読み方をある程度捨てる必要が出てくるためだと思います。佐々木先生がお書きになられた速読の科学を見ますと、私たちがいかに通常読書をする際に、目を動かしているかと言う点について書いてあります(滞留と移動を繰り返すと言うお話です)。2行読みと言うのは、この間なぞるようにして本を読み、また理解できないと目の移動を止めると言う作業をやめると言う事を意味しています。

読み方を変えましょうと言う事は、それなりに辛い事なのですが、このつらさを加速させる事情が実はあるのです。

その事情とは、意味が取れるのかという事です。1行読みであろうが、なぞるようにして読もうが、どんな読み方をしようが、理解できない物は理解できないのですが、複数行読むという事は、自分の頭の問題ともう一つ自分の目の問題という二つの問題に直面すると言う事なのです。

頭の問題と言っても、私の様なお馬鹿さんでもできる位の事ですので、もちろん脳のスペックや性能を変えましょうと言う問題であるはずがありません。少し努力すれば、誰でもができるものだと思います。

まず、頭の問題というのは、さほど難しい物ではありません。これは、文を推理して読むと言う力が、通常の読書以上に速読には要求されます。川村氏ではありませんが、読書とは自分の持つ経験や知識をフル活用して行う物です。そして、2行読みと言う形態で読書を行えば、見える場所は以前より広いため(2行全部が見えたとしても、複数行同時に処理するため)、推理力が今まで以上に必要になるのです。

もちろん、私が言っている事は、読みとばせとか、適当に読めと言う事ではありません。適当に読むならば、単語を拾い読みをしても良い事で、別に速読なんて習う必要はないと思います。

我が国の速読法の特徴は、韓国に起源を持つ物であり、とばし読み等とは一線を画する物であると言う事は、速読教室のパンフレットを見ていただければ分かる事だと思います。

この推理力を鍛え上げると言う事が結構大切な事だと、私は思っています。この辺に関しては、各速読教室がそれぞれノウハウをお持ちだと思うので、皆さんも良く本などを読まれて下さい。

ちなみに、この推理力の中には、論理力や知識を蓄積させると言う事が当然のごとく含まれています。推理力の推進力となるのが、多くの知識であり、そして論理力です。つまり、皆さんが読もうと思う本に固有する論理力(独特の論理構成)や知識が必要となるのだと思います。この知識や論理力の積み重ねが必要となるのだと思います。

そして、最後の山が、1万字以上のスピードで読める様になった方に待ちかまえている山があります。この山は、体力に関わることの様な気がします。本をある程度のスピードで読みすすめる事に耐えうる体力なのだと思います。この体力を養うためには、結局本を大量に読みすすめるしかないのですが、ここが最後の正念場となるのだと思います。

速読を修得する山と言うのは、結局この3つに別れるのだと思います。この山の持つ性格をうまくとらえながら、皆さんが山をうまく越えられる事を心よりお祈りしております。

 


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