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○○速読教室はだめなの?



今回ある方からメールを頂きまして、○○という速読教室はだめなのか、との内容でした。 みその文が下手なせいで、生まれてしまった誤解なのかと思うと本当に反省してしまうと ころがあります。

ただ、みその速読関係のページに関して言うと、決してそのような事は書いていないと思 うのです。度々強調していますが、みそはどの速読教室でも、自分に本当に合うと思う速 読教室に行くべきだ、との事を強調しています。さらに、何で速読教室はたくさんあるの というページでも、どの速読教室の方法論でも、その方法論は何年もの蓄積があり、そし て歴史的に見てもいかに速読法を全ての人に対しても有効なものへとしていくべきなのか、 との視点から追求されている可能性が強くあると言うことを指摘してきました。そのページ でよく批判されている「キム式」すらも、日本において新たな発展を遂げている可能性が 高いという事も指摘したと思います。

ただ、先ほどのメールを下さった方が誤解されてしまう根拠として、みそが主に新日本速 読研究会と日本速読教育連盟という例を挙げた事が原因なのかもしれません。

確かに、私は日本速読教育連盟の速読理論を高く評価しています。以前他のインストラクター とも話したことがあったのですが、「速読の科学」を読むと、その精緻な速読理論と情熱に は「かなわないよなー」というのが私たちの口癖でした。

また、新日本速読研究会の提唱する「高速道路から一般道へ」という言葉は、速読を修得する 差異の一面を極めてよく表した言葉だとも思います。この事を述べただけでも、川村氏は賞賛に 値する人だとみそは思います。さらに、速読法を万 人のものへというキム式へのアンチテーゼ、それ自体をみそは極めて優れた問題意識だと考えいます。

ただ、この二つの速読教室をあげた理由は、全国展開している速読教室であること、更にそ の著書の中で極めて強い従来の速読法(キム式と思われる)への批判的克服という姿勢がはっき りと現れているためだからです。

では、なぜ他の教室の書籍を使用しなかったか、と言うことですが、他の教室の場合、批判 的な克服の仕方を明らかにしてしまうと、速読教室が育んでいた教育プログラムがはっきり と分かってしまう虞があったためです。

実は、みそのいた教室にもいろいろな速読教室に行った事がある受講生の方がいらっしゃて、 訓練の様子等を世間話などで聞いたことがありましたので、速読教室が出した本を読むと大 体どんな訓練が行われるのかは想像がついていました。さらにみそ個人もお金が許す限り多 くの速読教室の本を購入したり、立ち読みをしたりして(検討した本は百冊以上の本になり ました)、そのプログラムの問題点を検討したりもしていました。それは、他の速読教室の 特徴や問題点を検討することで、自分の所属している速読教室のプログラムと他のプログラ ムとの差異をはっきりとつけるためでした。

しかし、ここで私が他のインストラクターたちと話し合ってきたことや、自分が個人的に調 べた内容を全て書いてしまえば、書かれた速読教室にとっては教育プログラムの流出という 事になるでしょう。そんなことをしてしまうのは、みその本意ではありません。ですので、 よその教室の事は書かなかったと言うことです。別に書く気になればいくらでもかけたので すが、あえて書かなかっただけなのです。

ですので、決して他の教室がダメだとか、そんな事はありません。どの教室でも、必ず成果 を残しています。でなければ、何年も速読教室を経営してい事は不可能なのです。誰にも適 合性のないプログラムならば、あっという間に受講生の方は離れていってしまうでしょう。

だからこそ、皆さんには速読教室選びには慎重になって頂きたいと思うのです。速読教室に 支払うお金は決して安いものではありません。大金をはたくのです。そしてどこの速読教室も たいていの場合、真実は我にありと言うでしょう。しかし、みそはそうは思いません。それは、 その速読教室の速読法からすれば、真実は我にあり、となるのでしょうが、他の速読教室の方 法論からみれば、真実はその速読教室にはないのです。

一定長い間経営されている速読教室には必ず素晴らしい点や妥当性があるのです。例えば、 コスト面を抑えるとともに情報処理という観点から速読法を組み立てている斉藤先生 、能力開発の一環としての速読法という観点から類型化したプログラムを持つ栗田先生等、 あげればキリがないのです。また、SRRの寺田さんのように、ご自分でいろいろな速読法を研究され、独自の速読理論に基づく新たに素晴らしいソフトを作成される方もいるのです。

このような観点からするならば、当然皆さんが考えるべきは、この速読教室の訓練の仕方は 自分に合うのか、ということや、自分は何を目的に速読を修得したいと考えているのか、と いう点を考慮に入れた上で、考えるべきなのです。


注 速読王国内をみると、即席速読法を除き(即席速読法においてすらも)、具体的な訓練 プログラムについて触れられていない事にお気づきになられている方も多いと思います。 実は、これは他の速読教室のノウハウ流出を防ぐとともに、他の速読教室の著作権を尊重した ためです。みそ個人の考えでは、速読教室の一つの訓練(これが根幹にあたるものならば 話しは別ですが)が、例え他の速読教室に流出したとしても、その流出先である速読教室が 全く異なった位置づけでその訓練を行えば、その訓練は異なったものだと考えています。 なぜなら、異なった速読法である以上、同じ訓練も異なった位置づけを持つ可能性が高い ためです。

しかし、法律家でも何でもないみその個人的な意見から、下手に書いてしまうと、他の速読 教室の著作権を侵害する事態が起きないとも限りません。

そのためほとんどのページにおいて、できる限り具体的な訓練内容には触れないようしてい ます(但し、多くの速読教室の本において同様のものが行われている場合は除いています)。

更に言うと、学術書でもないのに、引用先が書かれているのも変ですが、これも上記と同様 の理由です(ページ数については、学術書ではない点とみそによる引用先の文章をまとめた 上での編集を行っているため、省略させていただいております)。

追記 現在私が知る限りもっとも優れた速読用のソフトは何か、と言うと新日本速読研究会が作成したソフトと寺田さんが開発されたSRRをあげると思います。この両者を比較すると、ソフトとしての完成度ははるかに寺田さんの方が高いと思います。ただ、速読理論としての完成度の高さは新日本速読研究会の勝ちかな、という気もします。





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