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速読にむく本・むかない本


速読をならい始めたばかりの方にとって速読にむく本を選ぶ事は、なかなか難しいことです。 それは、なかなかむく本と言っても何がむいていて何がむいていないのか、が分からないた めもあります。

そして、修得しつつある方にとっても、むく本とむかない本があるのもまた事実です。なぜ なら、あまりに難しい本を選べば、当然スピードが落ち、気付くと普通に読んでいるなんて 言うことがしばしばあるためです。

そこで、今回は速読にむく本とむかない本を選んでみたいと思います。


1 初心者の方にむく本とむかない本

以前も言いましたが、速読の基本は視野を拡大していくことと目の動かし方にあります。その ため、どこの速読教室でも必ず熱心にこの2つの練習が行われています。

特に初心者の方にとって、視野の拡大がネックになることはよくあることです。つまり、視野 が拡大していないため、いざ本を読む段になると、なかなかスムーズな目の動きができない事 がおきるのです。

そこで、みそは速読を習い初めて間もない方には「雑誌」や「新聞」を読むことをお勧めして いました。雑誌や新聞は一行の文字数も少ないばかりでなく、内容的にも日本経済新聞でも読 まない限り、そんなに難しい記事が載っていないためです。また、新聞は読者をはなさい工夫 がかなり行き届いているため、活字も読みやすい事が多いという事も理由としてあげられます。

また、何と言っても新聞を読まない方は、あまりいないと思いますので、新聞がお勧めなので す。さらに、新聞はどこでも読むことができますし。ちなみに、みそが最初に「速読できたな ー」と実感できたものは、新聞でした。

ところで、活字の読みやすさで言うと、共産党の出している「赤旗」が一番のような気もしま す。さすが、何の社会を目指しているかは知りませんが、現行の新聞より読みやすい新聞を作 るあたりはさすがなのかもしれません。ただ、その内容がかなり共産党のバイアスが強く反映 されているため、みそとしてはお勧めはいたしません。共産党員の皆さんやつきあいで赤旗を 購入されている方は、是非速読用の教材として、赤旗をご利用下さい。

では、「むかない本は何か」と申しますと、それは専門書などがあげられます。これは、一定 速読の力が定着してきた方にも言えるのですが、専門書を読もうとすると、内容を理解しない とと言う強迫観念から、思いっきり普通に読んでしまう傾向が現れるためです。ですので、専 門書は避けるべき本と言えるのかもしれません。

また、あまりに一行に文字数が入っている本も避けた方がよろしいと思います。先ほども言い ましたが、初心者の方は視野が拡大されていないため、困難が生じると言えます。例えば、一 行に四十文字以上の本は、速読用の練習教材としては避けた方がよろしいと思います。


2 少し速読に慣れてきた方にとってむいている本とむいていない本

少し速読に慣れてきた方は、通常時間を計るために速読教室で使用している本では、満足でき ないとか、なんかそれだけだと不安だと感じられてきている方が多いと思います。

そう言う方たちには、是非一行四十文字程度の本を乱読される事をお勧めします。なかなか一 行四十文字程度の本は実はありません。なぜかというと、そう言う本は大体1ページがすかす かであることが多いためです。

ただ、自己啓発関連の本にはそう言った本がかなり多くあり、とても読みやすく作ってありま す。多分、これは自己啓発関連の本が誰にでも読みやすいようにという設計の下、作られてい るためではないか、と思われます。みそのほーむぺーじでもいくつか本を紹介していますので、 是非参考にされて見て下さい。

慣れてきた方たちにとってむいていない本というのは、やはり専門書の様な気がします。これ は、先ほどと同じ理由です。でも、多分読んでみると分かると思うのですが、以前よりはかなり 速く読めるようにはなっていると思います。それでも、やはり皆さんの実感としてはなんか読め ているのか、分からないという感じではないかとも思います。

また、むいていない本としては、注釈の多い本もあります。注釈の存在により、目の動きが遮 られるため、なかなかスピードにのって本を読むことができない場合もでてきます。さらに、 途中で段組が変わる本(行数が急に減ったり、字体が変わったりとか、色が途中でつけられて いる本等も含みます)もあまりお勧めできない本と言えます。これも、先ほどの注釈の多い本 と同様の理由で、目の動きが遮られるためです。

ところで、こう言ってしまうと資格試験で使用される本などは、速読が使えないじゃないか、 と言う気がしてきます。私がインストラクターをしていた速読教室でもかなり多く、公認会 計士受験生、司法試験受験生、司法書士受験生等々の多くの受験生の方たちがいらっしゃて いたのですが、確かに受験生の方たちが試験勉強のために読まれる本は速読しにくい本なの です(もちろん科目により異なりますが)。

まだ速読に慣れていない受験生の方には勧めていたのですが、とにかく注釈を読まない事が 一つの解決策の様な気もします。一応、注釈を読まなくても、その本や科目の全体構造は分 かる訳ですから、別に注釈をとりあえず読まず、読み進めても全体構造を把握するという点 においては、問題がないと思われます(もちろん、みそは弁護士でも税理士でも、公認会計 士でもないので、実際の所は分かりませんが、近時の勉強法の本を読んでいる限りそれでも大 丈夫の様な気がします)。むしろ、スピード勉強法の中谷氏ではありませんが、一定のスピ ードをもって学習しないことの害の方が、てきぱきと読み進め、注釈をカットする事の害よ り、大きいような気がします。


3 速読にも慣れ、十分なスピードが保てる方

もう、皆さんは本を選ぶ必要はありません。ただ、できるだけ多くの本を読めば、読むほど、 速読の力は安定し、かつ速いスピードが保てるばかりでなく、速読法によっては本に対する 味わいも確保できるようになります。そのため、できるだけ多くの本を読む必要性があります。

みそも、速読教室に通い、六万字から八万字近くのスピードが最終的に確保できるようになっ た後、かなり多くの本を乱読するようにしました。小説だけではなく、自分が興味があった 専門分野などかなり多くの本を読みました。そこで、分かったことですが、本が扱っている 当該分野の本を読めば、読むほど、スピードが増すばかりでなく、理解度も上がるという事 です。もちろん、理系の方で、今日はきちんとした本、明日は「とんでも本」と言うのでは あまりスピードが出ないとは思うのですが、社会科学系列の本ならば、一定の学派に属する 人たちの本を系統的に読んでいくと、スピードはますます上がっていくことだけは確かです。

という自分の経験を生かし、速読教室でも同様の事を受講生の方に行っていました。もちろ ん、経営者はどう思っていたかはしりませんが、受講生の皆さんには好評だったようです。 ですので、速読に慣れ親しんだ皆さんは、是非この方法を実行されてみて下さい。

特に、読書のスピードが三万字を越えた方の大半は、速読教室の役割としては読書をする際 の変な癖を完全に抜いていく事やリラックスして本を読む習慣を完全に身につける事に重き がおかれています。としますと、普段自分でできることとしては、主に大量の本を通常から 読んでいることのみとなります。ですので、是非たくさんの本を速読教室だけでなく、自宅 でも読むようにされて下さい。




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