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後何回通えばいいの?

 

○○さん、いろいろと示唆に富んだご意見ありがとうございました。私自身速読業界との関係をたって、もう長い年月がたつのですが、月日が過ぎる中で、自分が持っていた情報が古くなっていたことをつくづくと感じさせられました。

実は、この方とは以前他のホームページで簡単なお付き合いがありました。なんか頭の良さそうな方だなーと思ったのですが、本当にみそと違い頭のよい方の様です。是非、目標を達成される事を遠い空の下で、祈っております。

ところで、今回ある方より質問がありました。メールを下さった方は随分せっぱ詰まった感じなのですが、みそとしては答えにくい所も実はありました。なぜなら、本当にその方が真剣に悩まれている感じがしたため、いい加減な事が言えないと余計に思ったからです(そのため、メールでの返事が冷たいものになったのではと思っています)。

その方のお悩みは「後何回速読教室に通えば、1万字読めるようになるのか」と言うものでした。 実は、こういった質問が一番お答えしにくいのです。

私が速読教室にいて一番驚いた事は、人間の能力と言うものは、図り知れない物があると言う事でした。つまり、全くスピードが上がらないと思っていた方が、突如急激な変化を見せるという事は、珍しい事がなかったからです。なぜ、この様な急激な変化が訪れるのか、これは私には全く分かりません。きっと、受講生の方が日頃の努力、そして受講生の方の才能と、私たちの希望が合わさった結果になのでしょう。

しかし、こういった突如とした変化と言う物は、突然と現れる物なのです。 ですので、ひょっとしたらメールを下さった方が突如とした変化がいつ現れるのか、又は現れないのか実を言うと全く分からないのです(お会いしていないので、予測もつかないのです)。

でも、この方のお悩みが深刻な物であるという事は私にも分かります。なぜなら、変化が訪れない事に対するいらだち、焦り。これは高い受講料を払った受講生の方からすれば、当然抱くべき物だと思います。また、この様な受講生のいらだちや焦りを理解できない人は、個人的にはインストラクターとして私は失格ではないか、と思います。

もちろん、こんな偉そうな事を書いている私にしても、受講生の方が持つ悩みを全て理解していた等とは思えません。当時、みそはかなり天狗になっていましたから、多分受講生の方の気持ちの半分も理解できていなかったのでは、と余計に思うのです。

ところで、この質問に答えにくい他の理由として、一分間に五千文字から七千文字のスピードで本を読まれる方の変化は、急激に訪れ易いという事があげられます。これは上記の奇跡の様な変化とは少し異なる問題です。

この辺のスピードでさまよわれる方には、二つの傾向があります。

一つは、視野の拡大が不完全なため、波をうつようにして読む速読の眼の動きが体得できず、荒い波でしか読めないため、スピードが今ひとつ上がらないという事があります。もう一つの傾向が、本を読みたいという意識が強すぎるため、視読と呼ばれる速読の読み方に今ひとつ切り替わらずにいると言う点にその特色があるのです。

前者の問題の場合、なかなか克服が難しい事が多くあります。つまり、この問題は日々の生活習慣や読書習慣に大きく依存する問題であるため、なかなか克服しにくい問題でもあるのです。そのため、この問題を克服するためには、日々の努力が大切ですよとしか、言いようがありません。その努力がどの程度で実るのかは、その人の読み方を見ていれば、おおよそ分かる事とも言えます。

これに対し、後者の問題、つまり速読の読み方に今ひとつ変わらないでいると言う問題は、時として急激な変化をもたらす事であると言えます。なぜなら、これは受講生の方の意識に関わる問題であり、ひょっとした弾みで、体得できる事でもあるのです。それが映画を見ている(字幕スーパー付きの映画)かもしれませんし、新聞を読んでいる時かもしれない。 つまり、この変化が訪れる時がいつ来るとはっきり言えないのだけど、ふとした弾みで訪れると言うことが言えるのです。いつ訪れるかと言う事をはっきり言う事はできないけれど、必ずその人に訪れる変化であるということだけは、はっきりと言えると思います。

案外、その人が諦めかけた時、「えいさ」と思いとった行動が、この変化をもたらす時かもしれないし(実はのび悩んだ方に良くありがちな現象ではある)、日々の練習の結実として現れる事もあるし、またインストラクターの熱意の結晶として現れる事もある。そうとしか、みそには言いようがない時があるものです(みそは「焦ったら他の事をした方が良いですよ」と言うのは、ヒントがどこに落ちているか分からないためです。これは私の経験からもはっきりと言えます)。

と言うことで、後何回通えば何万字読める様になるのか、と言う事は非常に答えにくい質問なのです。つまり、その方の顔を見たこともない、その方の教室で積み重ねてきたデータもない、私にとっては非常に難しい質問であると言えると思います。

ただ、一つはっきり言える事があります。それは、この様に感じている時点で、皆さんは焦るという状態に突入しつつあると言えるのです。みそは、焦るなと言うつもりはありません。焦ったら、焦ったと言うことを自覚する事が大切です。

もし、今自分が「後何回通えば良いんだろう」と悩みだしたら、少し教室を休んでみると言うことも悪くないかも知れません。そして、思いっきり本を読んでみるというのも一つの手だと思うのです。自分が読みたかった本を、大体理解できていると思う程度でいいから、スピードをあげながら読んでみるとか、普段自分がやっていない事をしてみる。

こういった事をしてみる方が、教室にカモられていると思って教室に通うよりは、遙かに意義深い事だと私は思います。だって、楽しくないでしょ。やっぱり、やる以上は楽しくやらないと。





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