目次に帰ります

 

速読って何だ



速読教室に通いたいと考えられる方の動機は様々だと思います。私が以前教えていた速読教室でも、ある方は資格試験のために、またある方は読書が好きだから、とか様々な動機をもって速読教室に高い受講料を払っていらっしゃっていました。とは言え、多くの受講生の方たちの目的は、速読ができるようになりたい、ということにあるのではないでしょうか。

そこで、まず速読とは一体何かと言うことからスタートしましょう。

速読教室のパンフレットとかを見ると、なんか訳のわからないことまで書いてあって、驚くことがあります。例えば、「右脳の強化」「潜在能力の開発」等様々なことが書いてあります。私は医者や心理学者ではないので、速読ができるようになったからといって、右脳や潜在能力が開発されるかは、分かりません。ただ、速読教室が出版している本の中には、医学的にも証明されていると言っていますが、そんなことは私にとっても多分多くの受講生にとってもどうでもいいことだと思います。

多くの受講生の方にとって、速読とは単に本を速く読むことにすぎないと思いますし、基本的には速読法はそれだけのものにすぎないと私も思っています。もちろん、日本教育速読連盟の佐々木先生が言われるように、速読こそが本来の本の読み方である(私が少し誤解しているのかもしれません)と言う趣旨の考え方(詳しくは、佐々木豊史 速読の科学 カッパサイエンスを参照して下さい)もできるのかもしれません。

とは言え、結局速読って何なんだと聞かれれば、本を速く読む技術にすぎないのではと私は思うのです。

でも、速読教室のパンフレットを見るといろいろ書いてあります。例えば、速読法を修得した結果、「性格が前向きになった」とか、「明るくなった」とか、まるで宗教の様なことから、「目が良くなった」、「ワープロが速く打てるようになった」等、まるで人格形成セミナーと見まごうばかりの宣伝や、専門学校のようなことまで書いてあります。

私はかなり速読ができる方だと思います。一分間に十万字近くのペースで読むことも可能ですし、ものによってはそれ以上のペースで読むことも可能です。しかし、私の性格は明るくありませんし、別に目も別に良くなりませんでした。

ただ、人によっては、通常の日本人が一生かけて読むだけの分量の本を一ヶ月とか二ヶ月で読むことができるため、性格の変化とかがあるのかもしれません。ただ、それは結局二次的な効果にすぎないと思います。

むしろ、このような宣伝(人格の変化や右脳の開発など)は、速読教室の多くが速読法を右脳の開発などの自己啓発の手段またはステップと考えているのではと、私は思います。事実私がいた速読教室でも、そのように考えていました。

この点については、先述しましたが私は医者でも心理学者でもないので、速読法が潜在能力(大体潜在能力って一体何なんだ)や右脳の開発(開発するとどうなるのでしょうか)に役立つのかは、全くわかりません。

潜在能力などはともかくとしても、速読法は本を読むためには、極めて有益な技術であるということは断言できると思います。







目次に戻ります もっと読んでみたい
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送